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宮本 はなえ

みやもと はなえ

1985年千葉県四街道市出身。千葉県立検見川高等学校卒業。2010年武蔵野美術大学造形学部油画学科版画専攻卒業。双子の母。社会福祉士、保育士、調理師。社会福祉法人よつかいどう福祉会理事、同法人地域コーディネーター、及び「生活介護はちみつ」主任支援員。言葉では言い表せない感情や事象を表現するために絵を描いている。2015年より四街道市在住の若手作家によるグループ展「テンテンテンテン・・・展」を立ち上げ、今年10周年を迎える。2017年より子ども向けアートワークショップを開始。現職では、主に知的障がいのある成人のアート活動を支援。作品展企画ほか、四街道市と協働してTシャツやイベントチラシ等へのアートワーク起用を進める。アートは、言葉以外でのコミュニケーションツールとして、どんな人にも有意義なものであると考えている。10代の頃、毎日過ごした千葉駅周辺のストリートアートに惹かれ、美術を志してからはアール・ブリュットに魅了されている。

過去作

木の板の周りを囲み、人々がそれぞれ絵の具で色をつけている。
福祉施設でのアート活動支援/2020年〜
屋外で一枚の大きな板に子どもたちがカラフルな絵を描いている
野外保育さとのたね主催「オープンアート」@たろやまの郷(千葉県四街道市)アートナビゲート/2021年
スイカやひまわり、野菜、空などカラフルな絵が描かれた巨大な構造物のうえに人が4人たち、周りを見下ろしている
畑で絵を描こう!@はっするファーム(千葉県四街道市)アートナビゲート/2018年
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このアーティストのプロジェクト

ちから、ちへ

千葉駅周辺 エリア
飲食店や大型電気店、商業モールが立ち並び、多くの人が行き交い、賑やかな千葉のまちなか。そんな郊外都市の喧騒に混ざって、多様な色・技法で彩られた「ち」型のふしぎなモニュメントが点在している。ごく当たり前の顔をしてまちなかに存在するそのモニュメントは、かつて駅前に息づいていたストリートアートの記憶にも重なる――。 美術大学で版画を学び、調理師や保育士、そして障害のある人の生活を支える生活支援員としても活動してきたアーティスト・宮本はなえは、本プロジェクトでこのような景色をつくることを目論んでいる。 千葉国際芸術祭2025のシンボルである「ち」の形をした10個のモニュメントは、呼びかけによって集まった千葉市内10箇所の障害福祉施設との協働を通して創作する。千葉市内には、障害のある人が通う生活介護事業所・就労支援事業所だけでも240箇所存在している。地域で暮らす障害のある人にとって欠かせない場所であるものの、その存在や活動を知る近隣住民はそこまで多くないのが実情だ。 宮本は本プロジェクトで10箇所の施設に通い、障害のある人(本プロジェクトにおいては「仲間」と呼ぶ)のやりたいこと、身体の動き、特性、関心に合わせた創作方法を一人ひとりに提案し、やりとりを重ねていく。つくるのは「ち」型モニュメントだが、その過程でのコミュニケーションや、本人や職員が気づかないようなささやかな「表現」を発見することも重要な点としている。 社会福祉における「障害の社会モデル」では、「障害」とは個人に帰属するものではなく、社会に存在するものだと定義されている。本プロジェクトは地域に点在する福祉施設をアーティストがたずね、そこに通う人と交流し、関係から生まれたものをまちなかへそっと解放していく試みだ。この活動を通し、千葉市内に存在する大小さまざまな「障害」を少しずつほぐしていくことを目指す。 【市民参加のかたち】ワークショップ参加/制作参加/展示鑑賞
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