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アレクセイ・クルプニク

あれくせい・くるぷにく

1990年、ロシア・モスクワ生まれ。ストリートダンスをきっかけに、創作活動を始めた。2010年代後半、ロシアでデジタル一眼レフカメラが普及しはじめた頃、映像という新たな表現手段に出会い、視覚芸術への情熱が芽生えた。この経験が、現在に至るキャリアを切り開く大きな転機となる。

現在は映画監督として、ロシア国内の広告やアニメーション、ミュージックビデオの分野で幅広く活動している。作品は、独自のスタイル、細部へのこだわり、そして感情に訴えるストーリーテリングが特徴。いまでは、ロシアでもっとも注目される広告ディレクターのひとりとして知られている。

過去作

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このアーティストのプロジェクト

Secret people(秘密の人々)

千葉駅周辺 エリア
千葉市は、ひとつの有機体である。そこでは、一人ひとりが異なる役割を担いながら、まるで交響曲における楽器のように調和を生み出している。特に日本においては、この「調和」という概念が、都市のあり方や人々の振る舞いにおいて、他国と比べても際立っている。 本プロジェクト「Secret people(秘密の人々)」は、そうした都市機能の洗練された仕組みの背後にある「人間の顔」に焦点を当てる試みである。ふだん目にすることのない、都市を支える労働者や生活者の姿に目を向け、その存在を可視化する。 プロジェクトでは、都市の中で働く人々に密着し、彼らの日常をストリートドキュメンタリー形式で撮影・構成する写真展を行う。観光的な視点や偶然のスナップではなく、継続性のある「シリーズ」として丁寧に構築していく点が、本企画の特徴だ。 私は、これまでに日本を数回訪れ、各地の都市を巡りながら、日常の風景を撮影してきた。しかし、それらは一過性の「観察」にとどまっていた。今回のプロジェクトでは、そこからさらに踏み込み、「没入」と「記録」の両立を目指している。 都市に暮らす人々の一瞬一瞬の姿を捉えることで、「都市とは誰によって成り立っているのか」という問いを投げかけたい。私たちは日々多くの人とすれ違いながら、そのほとんどを見過ごしている。本作は、そんな「見過ごされた存在」に光を当てるものである。 写真とは、時に立ち止まり、「当たり前」の中に潜む美しさを発見する行為である。本シリーズは、極めてシンプルである。「私」と「カメラ」、そして「都市という現場」だけがある。 【市民参加のかたち】リサーチ対象/被写体として参加/展示鑑賞
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