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タイムラグ・パーク

国道357号線の地下立体化に伴ってできた上部空間に、コンピューターバグを起こしたようなオブジェを設置し、スケーターが技を決める。コンピューターバグは、一種の電磁信号の遅れ=タイムラグである。それらのオブジェ群の中でスケートボーダーがアクロバティックな技を決める瞬間、その空間には時間的・空間的・文化的なバグが立ち現れる。

まちをひらくみち

1970年代初頭、日本にスケートボードが輸入されたころから千葉にはスケーターがいて、彼らのコミュニティ文化は制度的コミュニティとは質を異とする文化を醸成している。スケートボードをはじめとするストリート文化は、常に少年少女の憧れとして存在し、現在まで連綿とつながっている反面、安全性や美観等の観点から公共空間では規制されることの多いことも事実である。

このプロジェクトでは、道路での規制対象として象徴的なスケートボードや壁画を、スケートボーダーだけでない市民同士で共に楽しみ、公共の場をどうシェアしていくのか共に考えることを目的としている。

この街の許容性を少しだけ押し広げ、公共の場のシェアについて考えるきっかけになることを目指す。

 

【実施プログラム例】
・プロスケーターによるデモンストレーション
・スケボー体験ワークショップ
・壁画ワークショップ
・トークイベントなど

【市民参加のかたち】イベント参加/パフォーマンス参加

スケジュール

・2025年10月下旬〜11月上旬頃 プログラム実施予定

このプロジェクトのイベント・展示

このプロジェクトのレポート・コラム

「タイムラグ・パーク」開催レポート!!

タイムラグ・パーク
2025年11月3日に開催された「沼田侑香 ✕ Skaters「タイムラグ・パーク」、当初2日に開催予定でしたが、天候により翌日に順延しての実施となりました。 急な開催日変更だったのにもかかわらず、当日はたくさんの方に足を運んでいただき、本当にありがとうございました! 会場となった国道357号上部空間には、アーティストの沼田侑香さんによるインスタレーションが展開。コンピューターバグを起こしたような道路標識や工事看板などの構成物がスケートボードの「セクション(障害物)」となり、それを利用してスケーターたちが次々とトリックを決めていくーー。アーティストの作品とスケーターのパフォーマンスが出会うことで、普段とは全く違った空間が生まれていました。 今回のアートプロジェクトでは3つの体験ワークショップを実施しています。 開催順延により、こどもスケボー試乗体験については予定していたレベルごとのクラスを開くことができなかったのですが、当日会場に来てくれた子どもたちにスケーターの方たちが随時レクチャーをしてくれました。周りに支えてもらいながら一生懸命に不安定なボードに乗ろうとする子、大人顔負けのトリックを繰り出す子。それぞれが見せた表情もまた、あの日、あの空間をつくりあげる大切な要素となっていたのではないでしょうか。 沼田侑香さんによるワークショップも2つ実施されました。 一つは壁画に色付けをするペイントワークショップ。沼田さんが描いた線画を壁に貼り、参加者が思い思いに色を付けていきます。しっかりと線画に沿って色をつける子もいれば、自分の頭に浮かんだイメージを自由に描く子がいたりと、最終的には色とりどりの抽象画のような作品ができあがりました! もう一つのワークショップ「ピクセルロゴをつくろう!」は、アイロンビーズで好きな色を組み合わせながら千葉国際芸術祭2025のロゴマークである「ち」をつくろうという企画です。色の組み合わせによってがらりと印象の変わる様々な「ち」が生み出されていましたね。 今回のアートプロジェクトを終えてみて感じたのは、国道357号上部空間にはまだまだ色んな可能性がありそうだということ。 本会期に向けて、またここでアートプロジェクトを実施できるよう調整していきたいと思います。
タイムラグ・パーク