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天馬船プロジェクト2025/花見川

天馬船プロジェクトのテスト航行を行いました

2024.12.11

2024年11月22日、穏やかな天気のもとで天馬船プロジェクトのテスト航行を行いました。

「天馬船プロジェクト」は、もともと、富山県氷見市で漁業用に活用されていた木造和船の文化的保存と漁船技術の伝承を目的に始まったアートプロジェクトです。

現在では、減速しつつある水辺を中心としたなりわいやコミュニティの発展に寄与するべく、水辺の活性化・浄化活動を応援する地域を巻き込むプロジェクトに発展し、このたび「千葉国際芸術祭2025」でも千葉市の水辺を舞台に開催することになりました。

2024年度のプレ会期中は、専門家や地域で水辺を中心に市民活動を行っている方などで構成される「天馬船プロジェクトチーム」を立ち上げ、千葉市内の川で「天馬船」のテスト航行を実施しながら本会期で実走する河川を選定します。

今回のテスト航行の場は花見川。花見川区役所横をスタートし浪花橋まで1時間ほどかけて船がゆっくり進む様子を眺める人たちの間には、日常の喧騒を離れた、穏やかな時間が流れていました。その中のお一人が、「船が行き交う活気のある川を見たいとずっと思っていたの!」と話されていたのもとても印象的でした。

プレ会期中は、今回のようなテスト航行を含め、ミニ天馬船への旗つけ、運搬、再利用のための洗浄など段階ごとにプログラムをつくり、随時ボランティアを募りながらみなさんが参加できる場を設けていきます。

来年秋の本会期では10,000艘近い天馬船が流れる本プロジェクト。この芸術祭をきっかけに河川や水辺の環境のことを考える仲間が増え、単なるイベントの盛り上がりに留まらず、地域と連携した「水辺」におけるコミュニティが育っていくことを目指していければと思います。

このレポート・コラムのプロジェクト

天馬船プロジェクト2025/花見川

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天馬船プロジェクトは、木造和船を模した長さ約30cmの「ミニ天馬船」をたくさん川に浮かべ、水の流れにまかせて進む天馬船の風景を楽しむイベントを開催するアートプロジェクト。 [水辺の文化・空間を横串にする横断的な取り組み] 本プロジェクトを通じて、アート・まちづくり・環境再生などのジャンルを越え、アーティスト・学生・市民・企業などが連携することで、新旧の水辺ユーザを横断的にネットワークしていくことを目指す。 [日常生活の中に水辺との関係を再構築する] 催事的な一時の盛り上がりに留めず、歴史的なイメージを背景に、地域との連携を図りながら、日常生活での水辺利用につながるような関係性を構築していく。 [空間社会ストックを活用したコミュニティの形成] 地域の記憶や時間が刻まれた場所や空間を再活用することで、地域のアイデンティティを次代へとつないでいく。 [ドネーション型の開催形式] 集まった資金を川辺の活性化・浄化活動に役立てる。花見川においては、より親しみのある水辺づくりをめざして、桜の植樹をする予定。市民の主体性・協働性を高め、持続的なイベントとして定着していくことを目指す。 [市民創造文化活動支援として] 立場や年齢、ジェンダー、国籍の違いを越えて参加でき、レース全体が参加する市民の多様性と連帯をあらわし、市民創造文化活動となることを目指す。また、河川=表現するためのメディアと捉え、世界に向けたコミュニティ・アートの取り組みとして発信する。 【市民参加のかたち】ドネーション/作品制作/イベント運営/イベント観覧
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