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アートアンデパンダン展

千葉市の官民複合施設Qiball[きぼーる]にて千葉国際芸術祭2025のプレ企画「先生たちのアートアンデパンダン展」を開催しました

2025.03.26

2025年2月19日〜 3月2日、千葉市の官民複合施設Qiball[きぼーる]にて千葉国際芸術祭2025のプレ企画「先生たちのアートアンデパンダン展」を開催しました。

「アンデパンダン展」とは、審査なく、どなたでも作品を発表できる展覧会です。

そもそも、創造活動や芸術表現は誰にでもひらかれているもの。ただし、学校教育の「図工」「美術」「音楽」といった限られた場でしか触れたことがないという方も少なからずいるのではないでしょうか。

そこで千葉国際芸術祭ではまず、さまざまな人の創造や表現の入口をつくっている先生が表現者としての姿をみせることで、生徒をはじめとした周りの人々の創造性を刺激し、そこから先の未来にまた新たな活動が始まっていく期待を込め、「先生たちのアートアンデパンダン展」を実施する運びとなりました。

5ヶ月弱の募集期間を経て、応募者は総勢56名(組)、そして、絵画・彫刻・写真・デザイン・インスタレーション・工芸・書・音楽・演劇等の舞台芸術といった様々なジャンルから集まった作品総数は159点。

あらためまして、ご参加いただいたアーティストの皆さまに感謝申し上げます。

一言で「先生」と言っても、参加アーティストのバックグラウンドは実に様々です。

日頃からコンスタントに作品をつくり続けている方がいれば、アンデパンダン展の「誰でも作品を発表できる」という自由な特徴に背中を押され、約20年ぶりに筆をとってみたという方も。普段、芸術とは異なる分野で教員をされている方が、趣味の陶芸を取り入れた作品をこの機会に発表してみようと参加されていたのも印象的でした。

今回の展示をきっかけに、制作に取り組む楽しさを再認識したり、自身の表現を外に向けて発表してみようと一歩踏み出してみたりする方が現れたことはもちろん、その姿をみて、「次は自分も何かやってみたい!」という気持ちを打ち明けてくださる方がいらっしゃったことが、何よりこのアンデパンダン展の成果の一つだと言えるのではないでしょうか。

2月22日には、関連イベントとして、「芸術祭総合ディレクターと巡る作品鑑賞会」を実施しました。鑑賞会には今回のアンデパンダン展の参加アーティストの方々も複数参加してくださり、実際に作品をつくった方からその場で解説をしていただくなど、とても充実した内容になりました。

「あえて『アート』という言葉は使わず、『純粋性』『切実さ』『逸脱』の3つのキーワードを意識しながら作品を鑑賞してみましょう。」

これは鑑賞会の冒頭で中村総合ディレクターから参加者に向けて投げかけられた言葉です。

「これはアートと呼べるのか?」といった判断基準だけで作品を観るのではなく、「作品そのものから何をどんなふうに感じ取れるかを意識しよう」という、中村総合ディレクターが日頃から大切にしている作品への向き合い方をシェアすることで、その場にいた皆さんも新たな鑑賞の楽しみ方のスイッチを押されたように見えました。

鑑賞会終了後、参加者の皆さんからは、「提示されたキーワードを意識しながら鑑賞することで、作品に対していつもと違った視点を持つことができ、アート作品の楽しみ方が広がった気がする。」といった感想が届きました。

12日間での総来場者数は3,800人以上。

参加アーティストの想いや熱が込められた作品たちを、たくさんの人たちに観ていただくことができました。

2025年度の本会期では全市民、そして千葉市にゆかりのある方々までを対象にしたアンデパンダン展を開催する予定です。

詳細は決まり次第Webサイトや各SNSでご案内いたしますので、みなさまぜひ奮ってご参加ください。

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