アリーナ・ブリュミス & ジェフ・ブリュミス
ありーな・ぶりゅみす&じぇふ・ぶりゅみす

ベラルーシ・ミンスク出身のアリーナと、モルドバ・キシナウ出身のジェフは、ともにニューヨークへ移住し、それぞれSchool of Visual Arts(アリーナ/1999年)とコロンビア大学(ジェフ/1980年)を卒業した。
移住の経験は、アーティストとしてのアイデンティティを探る出発点となり、作品制作における重要なインスピレーションの源にもなっている。
社会的・政治的なテーマに取り組むリサーチベースの手法を用いて作品制作を行い、シリーズとして展開している。そのため、多くのプロジェクトは長期にわたって継続され、複数の媒体で表現することで視覚表現の可能性を広げている。
物理的・政治的・社会的な「境界」を越えることは、キャリアを通じて一貫した関心の対象である。創作は常に、「内と外」「境界と中心」「他者と規範」といった関係性への問いを含み、「外部にいること(外在性)」という視点に基づいている。
政治的な課題を美的体験へと変換することで、「断絶」や「他者性」といったテーマを日常生活に持ち込み、そこに潜む「異国性」の違和感や亀裂を可視化しようとしている。