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サイモン・ウェッテム

さいもん・うぇってむ

2005年から、パフォーマンスや作曲、インスタレーション作品の中で、音を創造的に扱ってきた。音を、場所を探る手段として用いてきた。そこにある特徴的な音や隠された音を聴くには、じっくりと耳を澄ませる必要がある。そうした体験を通して、場所が持つ物理的、社会的、心理的な側面に触れることができる。

近年は、消費社会や使い捨て文化と結びついた素材の特性や質感にも関心を持ち、探究を続けている。

音の力で物体を動かし、さまざまな素材を通して音を響かせたり、変化させたりする。また、天候や故障した機器など、予測できないアナログの仕組みをあえて取り入れ、自分だけでは制御できない環境や偶然との協働を楽しんでいる。

すでに使われなくなった技術にも焦点を当て、その再利用や活用の可能性を探るとともに、なぜ廃れてしまったのか、どんな資源が使われていたのか、そしてリサイクルにまつわる希望や文化的な意味についても考察を深めている。

こうした実践は、滞在制作やワークショップの開催、パフォーマンスや展示を通じて展開している。とくに、芸術に触れる機会が限られている人々と関わることに大きな喜びを感じている。そのプロセスの中で生まれる文化的交流こそが、自身にとっても大きな学びと成長につながっている。

過去作

©︎Simon Whetham
©︎Simon Whetham
©︎Simon Whetham
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このアーティストのプロジェクト

Made to Malfunction in Chiba (千葉で壊れるために生まれた)

千葉駅周辺 エリア
「先進国」に生きる私たちにとって、自らが生み出し、廃棄しているゴミについて再考することは極めて重要である。なぜテクノロジーを次々とアップグレードし、買い替え続ける必要があるのか。廃棄された製品は最終的にどこへ行くのか。多くの場合、それらはまだ機能している。ただ私たちは、「新しく輝かしいバージョン」が必要だと感じてしまうだけである。 このプロジェクトは、不要と見なされたモノを再利用し、異なる文脈に置くことで、それらが別の目的を果たし、創造的な作品の一部として新たな価値を取り戻す可能性を示している。 時代遅れの製品の中に見出される価値や魅力を可視化すること。また、家電製品を手放す際にどのような選択肢があるのか、それらが本来の設計意図とは異なる使い方をされたとき、私たちの体験がどのように変化するのかについて考察することが、本プロジェクトの柱となっている。 まずは千葉市民に中古小型家電の提供を呼びかけることから始める。提供されたモノたちは、作品の一部として「第二の人生」を与えられることになる。滞在制作の後半には制作プロセスを公開し、関心のある市民はその様子を見学するだけでなく、実際に制作に関わることもできる。 【市民参加のかたち】材料提供/制作参加/展示鑑賞
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このアーティストのイベント・展示