まちばのまちばり
中間成果発表展「ぞろぞろ、〇〇の人たち」開催レポート
2025.04.16

2025年3月、ZOZOSTUDIOにて「まちばのまちばり」中間成果発表展『ぞろぞろ、〇〇のひとたち』を開催しました。
今回の展示はアーティスト・西尾美也さんによるアートプロジェクト「まちばのまちばり」の千葉国際芸術祭2025のプレ企画として開催した全5回のワークショップを通じて生まれた「〇〇の人たち」が並びました。


会場であるZOZOSTUDIOには、突如たくさんの洋服が吊るされ、普段のカフェ空間ががらりと表情を変えました。 テーブルや椅子などの什器たちも展示とともに場をつくってくれたようで、“見る”だけでなく、作品に触れたり、試着したり、装うことを実際に体験できる空間となりました。


会場には、ワークショップの様子をまとめた記録集も用意し、各回のテーマの意図や参加者の思いをお読みいただけるようにしました。

お茶を飲みながら記録集を片手に、じっくり作品を味わうご夫婦。
「何やってるの?」と、隣の広場からふらりと顔を出す少年。
作品を自分の感覚で“装ってみる”ファッション好きの学生さん。
幅広い世代が、それぞれ自然体で作品との時間を過ごされているのが印象的で、展示がまちと交わっているなと感じる瞬間でした。
そしてそれぞれの視点から生まれた作品が、来場者の「たしかに、そういうことあるよね」と共感や、「そんな見方もあるのか」という気づきを生み出していました。
服って、“着る”だけじゃない。
服づくりは、人と人の関係をつくり、まちの記憶を縫いとめる。
そして、自分自身と向き合うための行為でもあるんだなと感じた展示でした。
また、ワークショップでは西尾さんは「こうつくるべき」という形を示すのではなく、参加者の中にある視点や記憶をすくい上げるように、それぞれの表現がのびのびと生まれる場をひらいてくれました。
その在り方こそが、この展示のやわらかさや多様さにつながっていた気がします。
今回は中間発表で、作品も、関係も、まだ仮留めの状態。これからどんなふうに交差し、重なり合っていくのか。その“途中”をひらくことが、「まちばのまちばり」らしさでもあります。



今回、5日間の会期で429名の方にご来場いただきました。
「次は参加したい」「自分も何かをつくってみたい」
そうした声がいくつも届いたことが、何よりの励みです。
服という日常的なものを通じて、他者と、まちと、アートと出会う。この展示が、その小さな入口になっていたとしたらとても嬉しいです。
最後に、この展示がかたちになったのは、会場協力・古着提供をしてくださった株式会社ZOZOさん、開催準備や当日の運営を担ってくださった株式会社マイキーさん、そしてファシリテーターのみなさんの力があってこそでした。
ご来場いただいたみなさま、ご協力いただいたみなさま、本当にありがとうございました!
撮影:池ノ谷 侑花(ゆかい)
会場協力・古着提供:株式会社ZOZO
開催準備・運営協力:株式会社マイキー、ファシリテーターのみなさん
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