まちばのまちばり
まちばのまちばりの5回目となるワークショップを開催しました
2025.02.24
2025年2月16日開催回のテーマは「のりしろの人」。のりしろとは、紙や布をつなぎ合わせる際の余白のこと。この考えを応用し、服に「関わりしろ」を作ることで、他者と関わるきっかけを生み出すデザインを考えました。
西尾さんは、このテーマに合わせて、成分表示や洗濯タグがたくさんついたニットを着用していました。このタグは滑らかな肌触りで、赤ちゃんが好む感触なのだそう。タグを多く配置することで、触れたり引っ張ったりできる関わりしろを意図的に作った服です。さらに、Tシャツを縦につなげた、4人で着用できそうな服や、生地の角にフードを2つ付けたブランケットなども紹介されました。これは、二人でくるまりながら着用することを促すデザインです。


まずはいつも通り土台の服を選び、第4回でもおこなったように、西尾さんとの面談を経て制作に移ります。関わりしろという抽象的な考え方をどのように表現するのか、面談を通してアイデアを深めていきます。面談では、関わりしろの解釈がさまざまに広がりました。


特に、多くの参加者が「大切にしたい存在」を思い浮かべながら、関わりしろのアイデアを考えていたのが印象的でした。たとえば、高齢のお母さんやお孫さんと一緒に過ごすための服、野生のクマや飼っているカメとの関係を考えた服、さらには会場に設置された屋台に思いを馳せた服といったアイデアが生まれました。



夢中で作業しているうちに、あっという間に発表の時間がやってきました。蝶々を招き入れるために花柄のパッチワークを施した服や小さなお子さんを招き入れるためにロングスカートの膝の位置に袖をつけた服、背中合わせに二つのジャケットを縫い付けた服などさまざまな関わりしろのある服ができあがりました。


発表後は、それぞれの服を試着し、動きや関わりしろを実際に感じ取りました。背中合わせのジャケットは背中から袖までが縫い合わせてあり、一人が手を挙げるともう一人の手も連動して上がるというシンクロが生まれ、青系の服を5着つなげた服では、5人同時に着用して楽しみました。屋台を招き入れる服や、5着つなげた服は、一人で着るのが難しく見ている人が思わず手伝いたくなる、親切な関わりを生むデザインが目を引くものでした。


継続参加者が多い中、今回初めて参加した小中学生も、積極的に作業を進めていました。西尾さんをはじめ、参加者やファシリテーターが一体となり、新たな参加者を自然に受け入れる雰囲気ができあがっていたことも、このワークショップの関わりしろなのかもしれません。


最後に、今年度のまちばのまちばりの成果展示の開催を発表し、5回にわたるワークショップを締めくくりました。展覧会の詳細は、千葉国際芸術祭2025のウェブサイトやまちばのまちばりのインスタグラムなどでご案内いたします。
